突然ですが、仕事で経理に支払いを請求書に記載された期限より早く支払いに回そうとお願いしたときに、
その支払い、支払い期限日に支払ってもよいですか?
と確認されたことはありますでしょうか?
会社は早く支払うのではなく、できるだけ遅くしたいと考えています。
今日は、なぜ会社は支払いを遅くしたいと考えているのかについて解説したいと思います。また、支払いを遅くすることは家計においても重要な考えです。
会社員の方はもちろん、主婦の方など様々な方に使える考えですので是非最後まで御覧ください。
会社は支払いをできるだけ遅くしたいと考える理由
資金戦略上有利だから
支払いをできるだけ遅くすると、回収した資金を次の支払いに回すことができます。
また、現金残高があれば、支払いのための借金をする必要がなくなるので、銀行からの運転資金の借り入れも少なく済みます。
支払いは遅く、回収は早くが資金戦略の基本です。
支払に関するトラブルがあるかもしれないから
請求書が発送されたあとに、よく精査すると請求書の金額に差異があるということも時にあります。
その場合、もし既に支払っていたとしたら、支払先に返金してもらうか、ないしは追加で支払う必要があります。
支払先が返金に応じてくれない可能性があるかもしれませんし、追加で支払う場合はその支払手数料がかかります。
支払金額に相違がないか、支払先が相違がないかをよく確認した上で、支払いましょう。
会社はいつ支払先は支払うべきなのか
支払請求書に支払期日が記載されていれば、その期限日に支払うのが一つのセオリーです。
支払日より早く支払えば、回収できる売掛金が減ってしまい、現金残高が減ってしまうので、資金戦略上不利になります。逆に、支払日より遅く支払ってしまうと今度は支払先の資金繰りが悪化してしまうので、最悪取引が停止になる可能性もあります。
また、支払い請求書に支払い期限日が記載されていない場合は、取り交わした契約書に記載されている通りに支払うべきです。
大企業が中小企業への支払いが遅くなると法律違反に?!
大企業が理由なく中小企業への支払いが遅れた場合、下請代金支払遅延等防止法に違反する場合があります。
具体的には、費用が発生してから支払いが60日以上遅れた場合に該当します。
具体的な対象は取引内容やお互いの資本金の額によって決まりますので、よく確認しておきましょう。
親事業者が下請事業者に物品の製造、修理、情報成果物(ソフトウェアなど)の作成又は役務(運送、情報処理、ビルメンテナンスなど)の提供を委託したときに適用されます。
親事業者・下請事業者とは、お互いの資本金額によって決まります。
家計でも使える会社の資金戦略の考え
上記の資金戦略の考えは、家計に関しても応用可能です。
家計においても、支払いは遅く、回収は早くし、現金残高を高くすることが重要です。
家計の場合の資金回収は給与ですので、その支払を早めることは一般的には難しいですが、様々な支払いを遅くすることは可能です。
一番手っ取り早いのは、クレジットカードで一括払いで支払うことです。
大抵は支払い発生日より1〜2ヶ月以上支払い猶予がありますので、その間に給与や事業所得で現金残高を獲得し、そのお金をクレジットカード支払いに充てることができます。
まさに会社の資金戦略の考えと同じですね
また、クレジットカードで一回払いにすれば、支払手数料もかかりませんし、ポイントも獲得することができます。これは、会社の振込での支払いにはない、家計ならではのメリットです。
ただし、クレジットカードを使う場合の分割払いは分割手数料がかかりますので注意が必要です。むしろ、余計な手数料は支払うことは本末転倒です。
クレジットカードで一括払いできない買い物はしない、これは徹底したいですね
クレジットカード払いは支払いトラブルを防止できる
会社での振込では、支払時のトラブル防止の為、支払い金額と支払い先に相違がないかをよく確認する必要があります。
家計での支払時のトラブルでよくあるのが、届いた商品に不備がある場合ですが、その場合、クレジットカード会社を通して返金処理を行うことが可能です。
まとめ:クレジットカード一括払いを使って家計を改善しよう
いかがでしたでしょうか。
会社は「支払いは遅く、回収が早く」が資金戦略上の基本戦略ですが、家計でもこの会社の考えが応用可能です。クレジットカードによる一括払いで支払いを遅らせることで現金残高を高く保つことができるだけでなく、ポイントも獲得することができます。
とは言え、クレジットカードを持てる信用があることと、支払いに耐えうる収入を継続的に確保することが前提です。
また、「支払いは遅く、回収が早く」という考えは決して自転車操業をするということではありません。家計においては分割支払で余計な分割手数料を支払うことや、身の丈に合わない買い物をすることは本末転倒です。自分の収入をあった支出を心掛けましょう。
今後も家計に応用できる会社や仕事での考えについて発信していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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