突然ですが、物流というお仕事についてどんなイメージを抱いていますか?
キツイ・汚い・危険 3K
という泥臭い仕事だというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
ところで、相模原中央区の田名で大規模物流施設がオープンすることをご存知でしょうか?
神奈川県相模原市で「GLP ALFALINK 相模原II」を着工<br> 一棟全体、専用施設としての入居が決定 お知らせ | ニュースセンター
今日は、なぜ相模原に大規模物流施設ができたのかという話題から、これからの物流業が我々にとって無視できない理由について解説したいと思います。
物流とは
物流とは、ロジスティクスとも呼ばれています。読んで字の如く、物の流れに関わる産業のことです。具体的な機能としては、
- 輸送機能
- 保管機能
- 荷役機能
- 包装機能
- 流通加工機能
があり、加えてこれらの機能に関する情報処理機能が主な機能です。
輸送機能
物を運ぶという機能を指します。AからBに物を移動させることを指します。
その手段として、自動車、船、飛行機などが用いられています。
保管機能
物を保管する機能を指します。主には屋根のある倉庫に置きますが、野ざらしの野積場という場所に置く手段もあります。時間が経過しても物の価値が変わらないようにすることが最大の使命です。
物をなくすということもあってはなりませんね
荷役機能
物を倉庫に入れる、出すことや、トラックや船に積む、降ろすことを指します。
包装機能
物を輸送する際に梱包を施し、物の価値を守ることを指します。ギフト包装など、梱包することで物に新たな価値を与えることもあります。
流通加工機能
流通の段階で物に加工を施して物に価値を付加することを指します。
複数の物を一つにまとめて袋詰めするアソート加工や、オーダーに応じて長尺物を切ることも流通加工に当たります。
流通加工を行う場合は製造業の許可が必要な場合があります。
相模原市にできる大型物流施設とは?
その大型物流施設は、GLP ALFALINK相模原(アルファリンク相模原)と言います。総延床面積約67万㎡超の日本最大級の最先端物流拠点というだけあって、これまでに前例のない物流施設です。
所在地
相模原1:神奈川県相模原市中央区田名字赤坂3700-1
相模原2:神奈川県相模原市中央区田名字白雨台3532-15
相模原3:神奈川県相模原市中央区田中字白雨台3532-10
相模原4:神奈川県相模原市中央区田名字白雨台3532-13用途地域
工業専用地域
総敷地面積
約295,000㎡(約89,000坪)
総延床面積
約674,000㎡(約204,000坪)
入居可能時期
相模原1:2021年9月
相模原2:2023年6月予定
相模原3:2021年11月予定
相模原4:2022年12月予定主体構造
PCaPC工法(一部S造)/免震構造
引用:https://www.glp.com/jp/alfalink/sagamihara/
是非、HPで見ていただきたいのですが、ラウンジだけでなく、託児所やジムの開設の予定もあり、周辺から多くの労働力を確保しようとする気概を感じられます。
この波に乗らない手はない!!!
大型物流施設建設からみえること
今の職場がなくなるかもしれない
もともとこの物流施設ができる前の土地には、キャタピラーの製造施設がありました。
しかし、グローバル化の波によって世界的な製造拠点の見直しがあった結果、当施設は閉鎖されてしまいました。
今、製造業に携わっている方も、会社の方針によって職を失う、転職を余儀なくされる可能性があるという現実があります。
仮に日本からすべての製造拠点がなくなったとしても、物流の仕事はなくならない
確かに、キャタピラーの例を取れば、一見製品そのものが日本からがなくなったようにも感じるかもしれません。
しかし、製造拠点が日本からなくなったとしても、その物自体は海外からやってくるわけで、世の中からなくなるわけでは有りません。おそらく、キャタピラー関連の物を運んでいた業者は、その関連の物を運ぶ仕事は縮小したかもしれませんが、完全になくなったわけではないと思います。
キャタピラーに変わって新しい商材を運ぶことになっている可能性もあります
不動産業者の参入で工場跡地に物流施設が建設される事例が多くなっている
このような物流施設ができたのは世の中の流れからすると当然かも知れません。
これまで広大な工場跡地にはショッピングモールが建てられていました。
ニトリモールやアリオ橋本がその代表例ですね
しかし、日本の人口減少やアマゾンの出現によってネットショッピングが主流になった今、大型商業施設への需要が停滞してきたようです。
代わりに、日本にもGLPなどの外資系不動産投資法人に代表される、不動産投資物件のその需要は旺盛です。
理由はいくつかあると思いますが、製造拠点がなくなっても製造されていた物がなくなるわけではないので、貨物の保管ニーズが高まったことに目をつけていたのだと思います。
投資家の嗅覚はすごいですね
物流業が相模原市の主要産業になる可能性も?!
アルファリンク相模原ができる前からすでに、多くの物流施設が建てられていますが、未だに引き合いが強いようですし、新たな物流施設が作られる話もあるようです。
今は工場跡地に建てられることが多いですが、いずれは商業施設の跡地に建てられることもありうるかもしれません。
そうなれば、製造業だけでなく、今小売業に従事している方も、決して人ごとではなく、物流業に転職することを頭に入れておく必要があります。
もしかしたら、アルファリンク相模原を軸に、物流業が相模原市の主要産業になる可能性すらあり得るのです。
物流業は職場を選べば決して3Kではない
冒頭でも申しましたが、物流業は3Kの代表格の1つでした。
今も職場によっては劣悪な環境や、長時間労働が状態化しているところもあるとは思います。
しかし、働き方改革や、荷主への価格転嫁の国交省の働きかけにもあり、労働環境が改善しつつあります。
さらに、求人も比較的多いので、労働者にとっては職場を選べる環境にあることも追い風です。物流業の労働市場は職場が合わないと思えば変えられる状況にあり、転職しやすい業界でもあります。
個人的には物流業は取り扱う貨物によって業務内容が全く変わるのが面白いですね
さらに、物量業の裾野の広さから、物を扱う仕事についたことがあれば多少なりでも前職の経験が役に立ちますので、異業種からの転職のハードルも低いです。
意外かもしれませんが体力よりも、知恵や経験がものをいう業種だと思っています。
まとめ:相模原市の物流業は伸びる
いかがでしたでしょうか。
今後物流業が相模原市の基幹産業にまで成長するかはわかりません。
しかし、世の中のグローバル化や人々のライフスタイルの変化から考えて、物流業が伸びていく可能性のある分野であることは間違いないと思います。
私自身、物流センターの運営に関わったことがあるものからしても、近年の物流拠点の大型化などから、1施設で取り扱う物量が確実に増えているなと感じます。
今は短納期で大量の物量を捌くことも必要なので、効率を追求しなければ顧客にニーズに応えられません
実際、陸運業、倉庫業の東証一部上場企業の決算はコロナ禍にも関わらず伸びている企業も珍しくありません。
アルファリンク相模原からもわかるとおり、今後相模原市の物流業は伸びると思われます。それも踏まえ今後は、自分の体験談を交えた物流業に働くことの魅力も発信していく予定です。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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